毎年9月に夏休みをいただくのが恒例となっているのですが、今年は2泊3日で伊豆半島を一周してきました。
目的地選定
以下の条件を考慮して目的地を選定しました。
- (まとまった休暇を取れているため)できれば日帰りが難しい距離
- 東京よりは多少涼しいところ
- 熊との遭遇率が低いところ
元々は東北、できれば青森や秋田方面を走ってみたかったのですが、今年の東北地方の熊関連のニュースがあまりにも多かったのがネック。また、各自治体の発表している熊マップでの目撃情報も非常に多く、加えて現地の土地勘があるわけでもなかったために単独行ではリスクが高いと判断し、東北は断念。
そこで地図を眺めていると「伊豆半島なら一周できそう」と発見、目的地とすることに。
ルート
“伊豆 サイクリング”みたいなキーワードで検索してみるとCycle Sportsのサイクリングコース案内が見つかったので、こちらの「コースno.1 伊豆いち250km」をもとに、熱海駅スタート・三島駅ゴールにアレンジし、3日間かけて回るコースを引いてみました。
↑のルートからもわかる通り、基本的にずっとアップダウンの繰り返し。
- 普段ド平坦しか走ってないこと
- 直近あまり自転車に乗れていなかったこと
等を考慮し、通常であれば1日あたり100km強のところを80km前後、かつ後半にかけて距離を短くする形でマージンを持たせたルート分割としました。
装備
軽量手組ホイールに交換した以外、基本的なセットアップは真壁ツーリングと同じ。そこにステムバッグを取り付けてGR IIIxを収める形としました。
また、往復の輪行時と宿に到着後の歩行を考慮して8月に購入したモンベル ロックオンサンダルをサドルバッグの固定用ストラップに通す形で携行してみました。
1日目
初日は輪行でスタート。
東京駅〜熱海駅までは東海道新幹線で一瞬。駅前で輪行解除をしつつサイクルウェアの上に重ね着していたTシャツとショーツを脱ぎ、パッキングして出発しました。
覚悟はしていたのですが熱海を出ていきなり登りが始まり、最初の一山越えたところでいい感じの海岸があったので一旦休憩。
慣れない脚で踏みすぎるとあっという間に限界を迎えそうなので、ペース配分に気をつけようと意識しながら行程を進めていくと次の休憩ポイント道の駅 伊東マリンタウンに到着。
道の駅グルメに心惹かれながらも、まだ走り出して1時間程度なので、とりあえずご当地ドリンクらしき富士山コーラで喉を潤して出発しました。
前述の通り、体力的な不安からゆとりのある工程を組んでいましたが、もうひとつの裏テーマがジオパーク巡り。伊豆半島は火山活動によって形作られており、全体が伊豆半島ジオパークとしてユネスコに登録されています。
何を隠そう崖が好きな僕なので、主だったところでは自転車を降りて、ゆっくり崖を堪能していきました。
最初に立ち寄った城ヶ崎海岸は大きな駐車場があり、海外からの観光客も非常に多いスポット。全身タイツの汗だく不審者になりながらダイナミックな地形を堪能しました。
城ヶ崎海岸を出てすぐ、ちょうどお昼時に中華料理店 伊豆天山の前で信号に捕まったのでピットイン。
汗だくの僕の姿を見てか、それとも元々やってるのかわからないのですが「ご飯はおかわりできますからね」の言葉に甘えてモリモリご飯を食べ大満足。ごちそうさまでした。
その後通りかかった伊豆オレンヂセンターなる商業施設でなんとも言えないジュースをいただき、もう一山超えるといい感じの砂浜に到着。
初日のゴールである下田市に既に入っており、白浜海岸の名の通り白い砂浜が続く海岸。宿まで残り6km程度でチェックインまでまだ少し時間があったので、海岸でぼーっと佇んでいきました。
この日泊まったおがわ旅館は、古くからある旅館をリノベーションして外国人観光客を主にターゲットにしたらしき宿。エントランスにはコーヒースタンドがあり、バイクラックもあったので自転車も持ち込めました。しかもコインランドリーが館内にあったため、市内のコインランドリーを探したり部屋で手洗いする必要なくサイクリングウェアを洗濯できたので非常に助かりました。
夜は市内で見つけた定食屋さんで金目鯛の煮付けをいただき、宿の貸切風呂で疲れを癒やして就寝しました。
2日目
2日目は下田から土肥まで80km弱。獲得標高的には一番厳しい日です。
朝9時頃に出発してこの日最初のジオパークを目指しますが、最高の景色の繰り返し。1日目よりも日差しが強くなり、汗が止まらない中1時間半ほどペダルを回し続けて石廊崎灯台に到着しました。
2日目のルート上にはコンビニが少なく、飲食店も30kmほど先までなさそうというのは地図を見て確認していたので、ここで少し早めの補給として焼きおにぎりとソフトクリームをいただきました。
この後のアップダウンが苦しすぎてあまり覚えていないのですが、夕日ヶ丘展望広場あたりがピークだった印象。自販機があることに感謝しつつ、ここから一気に下り基調。
飲食店やスーパーのある松崎町に着いたところでしっかり休憩をしようということで、ギリギリランチ営業中だった回転寿司 伊豆ととやにピットイン。
用紙に食べたいネタを手書きで記入して板さんに握ってもらう、というちょっと珍しい注文方式でしたが港に近い街だけあってどれも美味しい。光り物や地魚を中心に7皿ほどいただき、スーパーで水を補充して出発。
またアップダウンをこなしていくと、いつぞやの松島によく似た景色。リアス式海岸に小島が浮かぶ風景が「伊豆の松島」と呼ばれることもある堂ヶ島だったようです。
来るまですっかり忘れていたのですが、伊豆半島は某キャンプ漫画でも舞台になっていたなぁ〜なんてことを思いながら、次のジオパークへ向かいます。
この日最後のジオパークは黄金崎公園。黄色っぽい岩肌は温泉(≒硫黄?)等の影響ということで、夕日まで待てばもっと良い景色が見れたそうなのですが、翌日の行程もあるので一通り見たところで出発しました。
小一時間ペダルを回してこの日の宿泊地、土肥に到着。温泉地なので宿の数は多いものの、どうもこの日は泊まれる宿が少なく、予算を少しオーバーしていたもののかなり良さそうな旅館があったのでこちらに。
素泊まりでも結構するので良い旅館なんだろうなぁと思っていたのですが、館内に入るとたくさんのドラマのポスター(ロケ地らしい)や、将棋のタイトル戦のポスターが。由緒正しい旅館だったようです。
ちなみに土肥にはコインランドリーなし。宿で借りるのも難しそうだったので手洗い&バスタオル脱水の上で室内干しで着回しました。
この日の夕食も街の定食屋さんにて。エビフライ定食のエビフライが1匹折れてしまうというトラブルが起こりつつも、もう1匹サービスしてもらい満腹になることができました。
3日目
最終日は序盤にアップダウンをこなした後はほぼ平坦、かつ60km強なのでイージーモード。とはいえ2日分の疲れが溜まっているので無理せずオーバーペースにならないように調整しながら進みます。
この日は少し曇りがち、ところによっては雲の中に入ってしまうような天気で、恐らく見えたであろう富士山側も曇っていて見えず。序盤の山は人気があまりなく、野生動物の気配が漂っていたのでビビり散らかしながらヒルクライムを続けていきます。
最初の休憩ポイントは道の駅 くるら戸田。朝9時台だったのでまだお店は開いておらず、自販機だけの利用でしたがなんとスポーツ自転車用チューブが販売されておりびっくり。今回機材トラブルは一切ありませんでしたが、こういった施策は自転車ツーリングの呼び込みにも一役買ってそうです。
続いて立ち寄ったのはダイバーの多い大瀬神社。神社には車は入ってはいけない、という大前提でどこまで乗車していこうか、と思っていると関係者と思わしき男性に鳥居の傍にスタンドがあるからそこを使って良い、と声掛けいただきました。
海の直ぐ側なのに淡水池があったり、大きなビャクシン林があったりと見どころも多く、短い滞在時間ではありましたがとてもリラックスできました。
この後はほぼ平坦約20kmで次の目的地である道の駅に着くルートだったのですが、高低差をしっかり確認せずここで補給しておかねば、とひさしぶりに遭遇したセブンイレブンでガッツリ昼食を取ってしまい……(ちなみに某スクールアイドルアニメの聖地だったそうです)
というわけで道の駅 伊豆ゲートウェイ函南にはすんなり到着。アップダウンが少なくなり、急に視界が開けてきていつも走るような川沿いの景色になったなぁと思っているとすぐでした。小洒落たレストランもあったのでこちらで食事を摂りたかった……と後悔しながらソフトクリームだけいただきました。また来よう……
休憩後はひたすら川沿いに走っていってあっという間に三島駅に到着。事前に目をつけておいたスーパー銭湯でさっぱりして、新幹線に乗る前に長泉のさわやかでも行こうかと思っていたのですが、まさかの80分待ち。スマートEXでの予約だったので新幹線を遅らせても良かったのですが、そこまでして食べたいものでもなかったので地場の回転寿司チェーン 沼津魚がし鮨を見つけて〆。
無事に予定通りの新幹線で東京駅まで輪行し、平日の帰宅ラッシュの時間帯だったのでそこからは自走で帰宅しました。
振り返り
超個人的なメモですが、今回のツーリングで気づいた点を列挙しておきます。
良かった点
- とにかく景色が良かった
- 熊リスクに過度に怯えることなく走行できた(一部不安になる人気のないところはあったものの)
- ヒルクライムでの苦戦を想定し1日あたり80km程度に収めたお陰で体力的にゆとりがあった
- 時間的にも余裕があったのでジオパークをゆっくり見て回れた
- 機材トラブルがなかった
- カメラを背負わず、ステムバッグに収納したお陰で上半身、首肩周りへの負荷が少なかった
- 伊豆(熱海・三島)まで新幹線でも片道5000円程度と比較的安価(近場)だった
- 輪行中・街着用途で持って行ったカーゴショーツがポケットが多く便利だった
- 2泊とも足が伸ばせる湯船がありリラックスできた
- 使い捨て(試供品サイズ)のスキンケアを持って行った
- 1日目はコインランドリー、2日目は手洗いと2パターンの洗濯を実践できた
改善できそうな点
- 走行中、残りの距離だけでなくなるべく可能な範囲で高低差も確認する
- トンネルが多く、WahooのGPSロストが多かった
- スピードセンサーを導入するとある程度改善される?
- 事前のルート作成時に誤って住宅地の激坂を入れてしまっていた(↑のルートは修正済)
- 土産物をほとんど購入できなかった
- 購入店舗から発送してもらう感じを次回以降は検討してみたい
- 充電端子をなるべく統一する
- iPhone: Lightning→Type-C(そろそろ買い替えたい)
- AirPods: Lightning→Type-C(そろそろ買い替えたい)
- Wahoo Bolt v2: Type-C
- フロントライト: microUSB→Type-C(Volt Neo系に買い替えたい)
- リアライト: USB-A→Type-C(Nano60 or ViZ150あたりに買い替えたい)
というわけで夏休みの伊豆ツーリングでした。
ほぼ初めて伊豆半島をしっかり回ってみたのですが、とにかく景色が良く、アップダウンは激しいものの道も走りやすく、今後もまた走りに行きたいと思える場所でした。車でのツーリングも良いだろうし、もっと走力を上げて2日で回ったりしてみるのも良いと思います。
これからの季節、寒くなると着替えも嵩張るし、洗濯して着回すのも難しくなるので、そろそろ泊りがけのツーリングは厳しいかな……?という感じ。できれば年内もう1回くらいどこか行きたいのですが……体調とスケジュールとの相談ですね。























































