ビスポークシューズを作る第4弾。とうとう僕の初ビスポークシューズが完成してので受け取ってきました。
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完成の連絡
5月末、オボイストさんから僕の靴の完成と納品についてのご連絡をいただきました。
本来であれば7月下旬にTHE TRUNK BY OBOIST(TTBO)でのトランクショーのタイミングで受け取りたかったのですが、その日は予定があり愛知への訪問が難しく、ペルティコーネさんの東京トランクショーのタイミングで受け取らせていただくことになりました。
トランクショーへ
東京でのトランクショーは都心の某ホテルでの開催。仕事を早めに切り上げてロビーで待ち合わせていると素敵なのっぽの吉本さんが迎えに来てくださいました。
部屋にご案内いただくとものすごい量のハンドメイドシューズ。他のお客様の仮縫いやデザインサンプルといった靴の数々に圧倒されていると、窓際に僕の靴が。
縫い目は踵の1箇所のみ、革の継ぎ目がないホールカットであれば革そのものの品質と木型のシルエットを堪能でき、ビスポークならではないかという発想からオーダーに至ったわけですが、もう感無量です。
いざ着用
足を入れてみるとこんな感じ。
身長に比して華奢な僕の足を誇張することなく、それでいて線が細すぎて頼りなくは見せない絶妙なデザイン。
手作りならではの”揺らぎ”があり、ドイツ・ワインハイマー社のカーフの質感に滑らかなライン、そしてダイナミックに絞られた土踏まずのアーチ。今日日高額な革靴、ましてやビスポークをオーダーする人は減っているはずですが、その沼の片鱗を感じることができました。
着用しながら吉本さんとは近況をお話したり、他の靴のデザインを拝見させていただきながら今後のオーダー(まだするとは決まってないですが……)のアイデアを練ってみたり。
印象的だったのは「日本人とイタリア人の色彩感覚の違い」でした。
歴史的なものや社会的なものから趣向に影響を及ぼしているのもありそうですが、四方を海に囲まれ山がすぐそばにある日本と、地中海に面し夏はカラッとしているイタリア、生活環境の違いで実際に日々触れている色彩が異なることも関係がありそう、という話で盛り上がりました。
小一時間着用してみて、特にフィッティングに問題ないことを確認できたので吉本さんとは再開を約束してお別れ。無事に僕のビスポークシューズが納品されました。
というわけでビスポークシューズプロジェクトもこれにて完結です。
執筆時点では猛暑で暑すぎることもあり、このドレッシーな靴に合わせた服装を中々着る機会もないことからまだおろせていないのですが、今年の秋冬ではちょこちょこ馴染ませていきたいと思います。